「なんこ」名前の由来・歴史

(文・調査 郷土館ゆめつむぎ 1997年調べ)

なんこ

 馬肉のこと。 
 【方言】秋田、新潟(東蒲原郡)、福島
 (日本国語大辞典・縮刷版(小学館刊)より)
 

各地に聞いてみました!

秋田県立博物館(秋田)

 秋田県の北側で馬肉のことをナンコウといい、鉄板を熱し馬脂を溶かして馬肉を炒め、野菜とともに味噌で煮る馬肉鍋をナンコウカヤキとして食べている。
秋田たべもの民族誌(秋田魁新報社)には・ナンコ 南向。ナンコウがつまってナンコという。方角上の南は午(うま)が当てられるすなわちナンコとは馬肉のこと。

阿仁町郷土文化保存伝承館(秋田)

 江戸時代から鉱山(銀山)があり、坑内で働く人たちの湿気病(俗にヨロケ病)の予防対策として食べられるようになったが、家畜として飼われている馬を食べるのははばかられるので、江戸時代の時刻と方位などに照らし、午(うま)は昼九つ南向きとなるので「ナンコウ」と称してはどうかということになり、ナンコ鍋が伝えられた。

東蒲原郡津川村阿賀の館(新潟)

 現在は使われていない言葉で、馬肉を「なんこ」といったと伝えられるが馬腸の料理はない。

福島市歴史資料館(福島)

 白河地区で馬市が盛んだったため昔から馬肉を食べるが、馬刺はあっても馬腸の料理はない。
 

なんこの歴史

 上記のことから、「なんこ」は秋田県の鉱山労働者に伝わる食べ物だと思われます。
 北海道が開拓された明治時代の屯田兵の入植以降、東北・北陸地方から大量の移民が入植し、北海道の炭鉱に移り住みました。
 「なんこ」料理もそれらの人々とともに北海道にわたり、歌志内へと受け継がれ、馬肉料理から馬腸料理へと形を変えていったものと思われます。

問い合わせ先

郷土館ゆめつむぎ
電話:0125-43-2131